占星術の12星座のお話 Vol1.「星空と12星座」
夜空に浮かぶ星たち…いくつかの星と星をつないだものが星座です。
天文学のジャンルでは「黄道12星座」なんて言われたりもします。
現在88の星座が決められているのですが、その中でも「黄道(太陽の通り道)」にある星座を「黄道12星座」と呼んでいます。
西洋占星術で使っている星座(サイン)は、この黄道12星座の名前と「おおよその位置」を使って定めたものです。
黄道12星座と占星術の12星座(サイン)の違い
どうして、
夜空の星を読むことから始まった「占星術」なのに、12星座の位置が「おおよその位置」なのか?
これは、西洋占星術の星座と実際の夜空に浮かぶ星座の位置は、現在は少しずれているからなのです。
そもそも、実際の12星座の大きさもまちまちですし(星座によっては倍近い領域の大きさの違いがあるそうです)
西洋占星術が生まれ、サインが定められた2000年前と現在とでは「歳差運動」などにより星の位置にずれができているため、実際の星空と占星術での星の位置が違う…ということが起こるのです(北極星も何千年か先には位置が変わっているみたい…!)。
ちょっとややこしいのですが、天文学的な星座の位置と、西洋占星術の星座(サイン)の位置は、別物!!なのです。
西洋占星術の12星座(サイン)
西洋占星術では、「太陽が春分点にはいった瞬間」をおひつじ座の0度(12星座のスタート)として、そこから30度ずつ12区分したものが「12星座(サイン)」と定めています(トロピカル方式)。
おひつじ座の30度先が、おうし座。その更に30度先がふたご座…みたいな感じですね。
夏至は、
かに座の領域に太陽が入ったタイミング。
秋分は、
てんびん座の領域に太陽が入ったタイミング。
冬至は、
やぎ座の領域に太陽が入ったタイミングとなっています。
太陽は1年をかけて黄道を1周する(360度移動する)ので、3か月ごとでシーズンが切り替わっていくことになります。
星座…と言っていますが、実は空にうかんでいる星座とは、少し違う。
西洋占星術における「星座」は「星の番地」のようなものと思ってもらったらいいかな、と思います。
余談ですが、インド占星術は、歳差運動を加味した今の星の位置を正確に使うのだそう(サイデリアル方式)。
春分の日は、西洋占星術だと、太陽星座は「おひつじ座」になるんですが、インド占星術だと「うお座」になるのだそうです。
…使う天体の数も違いますし、同じ「星を読む」としても、どこにフォーカスするのかもおそらく違うのでしょうね。
比較するのも面白いかもしれませんね!