占星術のプチ知識vol.1プログレスとトランジット

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西洋占星術は、生まれた瞬間の星の配置(ホロスコープ)をベースにしながら、
生まれ持った運勢や、これから経験しやすいこと(時期読み)などを占う占術です。
占星術は、特殊な才能がなくても、きちんと学べば精度の高い占いを楽しむことができるのですが…
その知識!やればやるほど量が多くて、とっつきにくく感じるんですよね…!!
こちらのブログでは、占星術で扱う知識をちょっとずつ、思いつくまま書き綴ってみようと思います。
占星術に興味がある方、
占星術鑑定を受けたけど、これってどんな意味?と思う方、
これから占星術を学んでみたい方、学び始めた方などの
参考になると嬉しいです。
今回は、時期読みで扱う、プログレスとトランジットについて、解説します!
西洋占星術の「時期読み」
西洋占星術で、未来予測や時期読みをする方法はいくつか存在します。
そこに科学的な根拠があるわけではないのですが、
天候や災害など、できるだけ客観的なできごとを使って検証し、吟味されて、長い期間の中で精度が高い、使うに値すると認められた占い方が残っています。

数々の手法の中でも私は主に、
①トランジット法(経過)
②プログレス法(進行)
③ハーフサム
という3つを使い、
出生図と未来予測のための星の配置を重ね合わせながら、鑑定を進めていきます(そのホロスコープのことを3重円と呼んだりします)。
①トランジット法(経過)
トランジット(経過)は、占いたい時期、その瞬間に巡っている天体の配置を使って時期予測をする方法です。
出生図のホロスコープと、トランジットチャート(現行の星回り/占いたい時期の星回り)を重ね合わせることで占います。

トランジットは、「実際の星の動き」を使って読むので、動きの早い天体を使うことはほぼできません。
(太陽は1日で動いていってしまいますし、月にいたっては数時間で影響が終わってしまうので…タイミングを使いにくいのです)
トランジット法では、木星・土星・天王星・海王星・冥王星(場合によっては+火星)の影響を読みときます。
トランジットは「日々起こりやすいこと」を読み解くのに長けている手法です。
その時期、どんな運勢にあるのかを予測することができます。
例えば、幸運の星・木星が後押しをしてくれる配置の時は、のびのびのんびりとポジティブな気持ちで過ごすことができたり…
試練の星・土星が影響を及ぼすときは、なんだかしんどいことが多いけど、そこを乗り越えたら評価ももらえた、ということが起こったり…
トランジットで表示が出ているときは、実際に星が意味するようなできごとに遭遇することが多い、そんなイメージの占い方です。
②プログレス法(1日1年法)
続いて、プログレス(進行)について…
1日1年法ともよばれ、暦の上での1日を占星学上での1年と仮定し、プログレス天体を割り出し、そこから運勢を占おうとする手法です。
…ややこしいですよね…!
例えば、15歳の時の運勢を読むときは、出生時から15日後の星の配置を使う、ということ。
その人の出生図から計算して導いた架空の天体を使って、その人の「人生の縮図」を読み取る、ということですね。
こちらは1年に1日分しか星が動かないということになりますので、星の動きが早い天体を使うことになるので、
(公転周期の長い星は、1日に動く幅が小さすぎるのです)
太陽、月、水星、金星、火星の動きを読み取ります。
プログレスは「人生の大きな流れ・節目」を教えてくれます。
プログレスの表示が出ているときの過ごし方が後々の人生に影響を及ぼす、と言われていて、
良い時期に起こした行動・決断が、人生をさらに良い方向へと導くことができたり、
悪い時期の過ごし方が後々響いてくることがある…といわれています。

大切な選択をするときには「プログレスの良し悪し」には注目しておきたいところです!
プログレスとトランジットの違い
プログレス法とトランジット法の違いとして、よく挙げられているのは「自覚しやすいか」「影響の大きさ」ですね。
トランジット法で示された星の影響は、比較的自覚しやすい、といわれています。
一方、プログレス法では、星が示すような出来事もおこり、影響を感じることがあっても、その時は自覚しにくく、
何年もたってから、「確かに自分の人生の岐路だったな」と気が付くことが多い、といわれています。
「トランジット法」の表示の方が「占いが当たっているな」という実感が得られやすいでしょう。
ただ、プログレスは、トランジットのように、そのときだけに影響を及ぼすものではなく、
決断や判断が後々まで影響を及ぼすこともあります。
重大な決断をするときはプログレスの影響を重視する必要があるといえるでしょう。
想像してみてください。
果樹園に、リンゴの木を植えるとします。リンゴが順調に実るには「天候」と「土壌」が必要ですよね。
例えば、お天気が良い日にリンゴを植え、その後の天候も順調であっても、やせた土壌の上では、思ったような実りを得ることができません。
また、植えた日のお天気が荒れ模様であっても、ずっと悪天候が続くわけではないので、土壌がしっかりと肥えていれば、おいしいリンゴが実るでしょう。
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ここでいう、「天候」はトランジット、「土壌」はプログレスです。
土壌の良し悪しなんて、ぱっと見はわからないけれど、のちの成果に大きな影響を与える要素。
雨が降ったり、風が強かったり、日差しが暖かかったり、お天気はわかりやすく目に見えるものですが、
毎日毎日ずっと同じ天気が続くわけではないので、数年後の実り具合はそこまで左右されないかも。
(お天気が良い日に行動する方が、いろいろ捗ることも多いから、影響がないわけではない)
太陽・水星・金星・火星プログレスは年単位で星の影響があり、
トランジットは、数週間~数か月で影響が一旦収束するので、
この「星の影響する期間の長さ」も、違いのひとつです。
時期読みをするときは、もちろん両方の要素を見るのですが、
転職(就職)、結婚、引っ越しなど、人生においても何度も経験することではないようなことは、
プログレスの状態をしっかりと見ておく必要があるかな、と思います。
星が示すメッセージは「指針」です
これは私の師匠の言葉なんですが。
占星術はいつも行動を促します。
星の良いときに自分が行きたい方向にむかって一歩でも踏み出さなかったら、
開運日も幸運期も、なんの意味もありません。
星は行動を起こすべきタイミングを教えてくれるだけです。

…本当にその通りで。
自分にどんなことが起こりやすいのか…
どんなことに注意したらいいのか…
自分がどんな特性を持っているのか…
それを知って、積極的に動こう!と思うときの後押しをしてもらったり、
逆に足元がおろそかになっていないかを振り返るきっかけにできれば…と思うんですよね。
毎日が楽しく、穏やかなものになるように。
星のメッセージを読んで、指針として使いこなすところまでが、
「西洋占星術」なんじゃないかな、と思います。